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決議13.11 ブッシュミート

CITESブッシュミート作業部会の設置に関して第11回締約国会議(ギギリ、2000年)で採択された決定11.166を想起し、

ブッシュミートの密猟並びに違法取引がアフリカ全体、だが特に中央アフリカにおいて、また、世界の他のすべての国においても、たとえばゴリラ、チンパンジー、ゾウ、ワニなどの野生生物種の存続に対する最大の脅威を構成することを認識し、

ブッシュミートの違法取引がブッシュミートを主な動物性たんぱく質源として利用する地方共同体の間における貧困および食糧不足を助長することを考慮し、

ヤウンデ宣言を含む小地域イニシアティブの中で表明された森林資源の持続可能な管理のために働こうとする小地域内の国の政治的意志も認識し、

ブッシュミート危機が生物多様性の維持に対する大きな脅威として小地域の国によって認識されていることも考慮し、

林業開発および自然資源の利用の潜在的な悪影響も考慮し、

霊長類を含む野生生物種の存続に対する主な脅威として、および森林地域に居住し食生活においてブッシュミートに依存する地方共同体の食糧保障に対する脅威としての野生生物の非持続的な利用およびブッシュミートの違法取引に関する欧州議会の決議に留意し、

ブッシュミートの取引には条約附属書に掲げられた多数の種が関与するが、CITESによって取引が規制されていない種も関与することに留意し、

ブッシュミートの無規制の取引並びに消費が人の健康に危険をもたらすおそれがあることを憂慮し、

条約締約国会議は

関係する全締約国に対して次のことを行うよう助言する。

a)附属書Iの種を食糧として消費するための採取を禁じ、かつ条約の附属書II並びにIIIの種について持続可能なレベルの採取を奨励すること。

b)関連する情報、立法、生息域内の保全、監視、施行、社会または経済的インセンティブに関する措置の見直しを通じ、かつ必要であればそれらの強化を通じ、ブッシュミートとして収穫、取引、消費されるCITES掲載種の国内管理を改善すること。

c)ブッシュミートの取引の国内規制およびブッシュミートの輸入、輸出、再輸出、通過または積み換えに関与するかまたは寄与することができる政府機関の監督責任を明確に定義すること。

d)ブッシュミートとして収穫、取引、消費されるCITES掲載種に関する所有権を明確化または確定し、収穫、取引、消費の監視に地元共同体を関与させること。

e)伐採その他の自然資源事業権を見直し、かつ必要であれば修正し、それらがブッシュミートの合法的かつ悪影響を及ぼさない収穫、取引、消費に寄与するよう保証すること。

f)ブッシュミートの違法または非持続的な収穫、消費、取引を阻止するような行動規範の林業、漁業、その他の自然資源採取業界による採用を奨励すること。かつ、

g)ブッシュミートに対する需要、特に附属書I掲載種の標本の消費を削減するために代替タンパク質源を特定し、かつその他の措置を講じること。

次のとおりに助言する。

a)全締約国並びに非締約国が人によって消費される食糧の規制並びに検査の責任を負う政府機関の職員、特にCITES国境取締に携わる職員の関心を高め、CITES掲載種から派生した食糧の越境取引が必要とされる輸入または輸出許可書または再輸出証明書を伴って行われるよう保証すること。かつ、

b)CITESの締約国ではない全関連国がブッシュミートの国際取引の規制を改善するために可能な限り早急に条約を批准すること。

次のとおりに助言する。

a)関連する全締約国がブッシュミートの取引、特に附属書I掲載種の標本の消費並びに取引に伴う保全上の懸念および野生動物から派生した食糧の無規制な取引に伴う人の健康に対する危険性に関する関心を高めるために、都市と地方両方の共同体に向けた適切な教育キャンペーンを実施すること。

b)関連する全締約国が人による食糧消費を目的とするCITES掲載種の標本の違法取引に関し、施行、起訴、司法当局の間で関心を高めるための措置を講じること。

c)締約国が事務局に対してブッシュミートの違法国際取引の著しい事例に関して詳細な情報を提供し、そのような取引を根絶することを目的として取引に関係がありそうなすべての状況並びに事実を締約国間で通報し合うこと。かつ、

d)ブッシュミート取引におけるゾウの肉の使用に関するデータの提供を助け、密猟の動態およびブッシュミートの取引のより良い理解に寄与するようなMIKE(ゾウ違法捕殺監視)システムで収集した情報を関連する締約国が利用すること。

次のとおりに要求する。

a)実用的識別技法の準備または配布において生息国並びに消費国を支援するための関連専門知識を持つ国および組織が、ブッシュミートがCITES掲載種から派生したものか否かの決定を助けること。かつ、

b)ブッシュミートの持続可能な取引には生物学的並びに分布データが不可欠であるため、コンピューター・データベース、地図作製その他の必要な保全管理技法を開発するための資金並びに専門知識の提供を寄付国が援助すること。

生物多様性条約、移動性の野生動物種の保護に関する条約、国連食糧農業機関、国際熱帯木材機関、国連貿易開発会議、国連開発計画、大型霊長類存続プロジェクトを含む国連環境計画、国連人口基金を含め、関連国際機関および国際条約の事務局並びに締約国に対し、ブッシュミートの取引を規制し、貧困、生息地の衰退、人口増加、自然資源の利用というそれに伴う問題と取り組むための援助を特に生息国に対して提供するにあたりそれら機関が果たすことのできる重要な役割を認識するよう呼びかける。



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