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ワシントン条約決議


決議11.15 * 博物館および植物標本館の標本の非商業的貸出し、寄付又は交換

*第12回締約国会議で改正。

第1回および2回締約国会議(ベルン、1976年;サンホセ、1979年)で採択された決議1.4並びに決議2.14を想起し、

条約第7条6項で、附属書I、II、IIIに掲げる種の標本の「その国の管理当局によって登録された科学者または科学施設間での乾燥植物標本、他の保存、乾燥または包埋された標本、および管理当局によって発給または承認されたラベルが貼付された生きた植物材料の非商業的貸出し、寄付または交換」に対し、取引の規制に関連する規定からの免除が規定されていることを考慮し、

この免除は登録された科学施設の監督下にある合法的に取得された動物並びに植物標本に適用されることを認識し、

博物館での研究用標本の必要性が、希少な動物並びに植物の小個体群に対して悪影響を及ぼしうることを考慮し、

第1回締約国会議(ベルン、1976年)の勧告を想起し、条約締約国会議は

締約国に対し、分類学並びに種保全研究の実施に必要な標本の科学目的での交換を容易にするために、国内の科学施設を登録するよう奨励する。

締約国に対し、科学標本の非商業的貸与、贈与または交換に関する第7条6項の科学的交換に関する規定の理解を促進するために、管轄下領土内の科学者および科学施設と連絡をとるよう促す。
次のとおりに勧告する。

a) 締約国は条約の範囲内であらゆる機会をとらえ、絶滅のおそれがあるか、またはそうなる可能性がある種の保護に役立つかもしれない野生動植物に関する科学研究を奨励する。

b) 研究の潜在的影響を軽減するために、締約国は自国の自然史博物館および植物標本館に対し、希少および絶滅のおそれのある種の所蔵品の目録を作成し、その情報を締約国並びに研究社会で広く利用可能にするよう奨励する。これらの目録を使い、研究者は研究用の標本を効率的に借用できる。

c) 標本が利用可能になりしだい、目録に補遺を追加する。締約国の科学並びに管理当局は、希少種のさらなる収集を正当化できるか、または他の博物館から標本を借用することにより、その必要性はすでに満たすことが可能な状態かを決定するために、この情報を使用できる。

d) 締約国は自国の博物館並びに植物標本室に対し、上の目録作成を実施し、上記の情報を利用可能にするよう促す。

e) 締約国は第7条6項における科学的交換のための免除を次のとおりに実施する。

i) 科学施設の登録は、各締約国で科学当局の助言により真正と決定されるための一定の標準を満たす全科学施設に免除が拡大されるような方法で行う。
ii) 各管理当局は実行可能になりしだい、そのように登録された科学施設の名称並びに住所を事務局に通報し、その後、事務局はこの情報を遅滞なく他の全締約国に通報する。
iii)標本の輸送に使用する容器には管理当局によって発給または承認されたラベルを貼付するという要件は、関税申告ラベルを使い認可することによって満たされる。ただし、それらには「CITES」という略語、乾燥植物標本、保存、乾燥または包埋された博物館標本、または科学研究用の生きた植物材料という内容の特定、送付元施設の名称並びに住所、輸出並びに輸入施設のコード、その下にその登録された科学施設の責任者の署名がついていることを条件とする。または、管理当局が発給し、同じ情報が記載され、利用者がその部分について責任を負うようなラベルを使うこともできる。
iv) この免除の悪用を防止するために、それは合法的に取得された標本の登録された科学施設間での輸送に限定し、また、非締約国との取引の場合は、その非締約国政府の所管当局が示すように、その国のその施設が登録のための同じ標準を満たすことを事務局が保証する。
v) この免除は冷凍博物館標本、複製乾燥植物標本、その他第7条6項で指定されたすべてのタイプの科学標本に適用され、これにはある国で合法的に採取され、非商業的貸出し、寄付または交換を目的として別の国に輸送されるものが含まれる。
vi) 科学施設の登録のための標準は次のとおりである。

A. 動物または植物標本の所蔵品並びにそれらに付随する記録が永久に所蔵され、専門的に学術管理される。
B. 標本を他の施設の利用者を含むすべての資格ある利用者が利用できる。
C. 全追加所蔵品が永久目録に適切に記録される。
D. 他の施設への貸与並びに譲渡に関し、永久的な記録が維持される。
E. 科学刊行物で報告される研究を主な目的として標本が取得される。
F. その有用性を保証するような方法で標本が作成され、かつ所蔵品が配置される。
G. 標本ラベル、永久目録その他の記録において正確なデータが維持される。
H. 標本の取得並びに所有が、その科学施設が位置する国の法律に準拠して行われる。
I. 附属書Iに掲げる種の全標本が、科学施設の直接の規制のもとで永久かつ集中的に所蔵され、条約の原則と矛盾する装飾、トロフィーまたはその他の目的のためのその標本の使用を排除するような方法で管理される。

vii)私的所蔵品を所有する科学者に対し、第7条6項で規定された免除を利用できるよう、登録された科学施設と提携するよう奨励する。
viii)博物館並びに植物標本室の標本またはそれに付随するデータの損害、または科学界にとっての消失を避けるよう、すべての国が警戒する。
ix) この免除は科学標本の非商業的交換が妨げられないよう、また、それが条約の条件と一致する方法で行われるよう、確保するために実施される。
x) 登録施設を識別するために、5文字のコードシステムを採用する。先頭の2文字はCITES名簿に示した国際標準化機構によって定められた2文字の国コード、次の3文字は締約国の場合は管理当局により、非締約国の場合は事務局により、各施設に割り当てられた一意の数である。そして、

次に列挙する決議を廃棄する。

a) 決議1.4(ベルン、1976年)-「博物館および植物標本館の目録」
b) 決議2.14(サンホセ、1979年)-「博物館および植物標本館の標本の非商業的貸出し、寄付または交換のためのガイドライン」

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