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決議11.8 * チベットアンテロープの保護及び取引規制

*第12回および第13回締約国会議で改正。

1999年10月12日から14日に中国の西寧(シーニン)で開催された「チベットアンテロープの保護および取引規制に関する国際ワークショップ」で、中国、フランス、インド、イタリア、ネパール、グレートブリテン・北アイルランド連合王国(英国)、米国の政府代表、およびCITES事務局並びにNGOの代表により、チベットアンテロープ (Pantholops hodgsonii) の保護および取引規制に関する決議案をめぐる討議が行われたことを想起し、

チベットアンテロープは附属書Iに含まれており、1979年以降、その部分およびに派生物のあらゆる商業的国際取引が条約によって規制されていることを意識し、

シャトゥーシュと呼ばれるこの種の高級毛糸およびそれから作られる製品を市場に供給する目的の密猟により、チベットアンテロープの野生の個体数が引き続き脅かされていることに留意し、

シャトゥーシュの加工および取引を有効に禁止することは大規模な密猟の規制をはじめとするこの種の現地での効果的な保護策に対する、きわめて重要な補助策であることを自覚し、

生息国と非生息国の間の技術協力の強化および財政支援がチベットアンテロープのより効果的な保護に寄与することを認識し、

チベットアンテロープの保護における協力を促進し、チベットアンテロープの密猟と取り組む次のような締約国による試みを推賞する。

a) 中国はチベットアンテロープの密猟および密輸の停止と本格的に取り組み、この種の自然保護区を確立した。

b) フランス、インド、イタリア、英国、米国はチベットアンテロープの部分およびに派生物の違法取引を停止するための執行並びに法的対策およびそのような部分およびに派生物の識別技法の開発を含め、この種を保護するための措置を講じた。


条約締約国会議は

次のとおりに勧告する。

a) 全締約国並びに非締約国、特に生息国並びに消費国がチベットアンテロープの部分およびに派生物の商業的取引全廃を目標として、チベットアンテロープの部分およびに派生物、特にシャトゥーシュの違法取引を実証可能なほど明白に削減するために、緊急に包括的な法律並びに施行上の規制を採用する。

b) 全締約国が「シャトゥーシュ」またはチベットアンテロープの標本を含むと称するあらゆる製品を、容易に識別可能なチベットアンテロープの部分または派生物として、すなわち決議9.6(改正)に規定された附属書I種に関連する規定の対象として取り扱い、そのような製品に関するこれらの規定を完全に実施するための法律が存在しない場合はそのような法律を制定する。

c)全締約国が違法取引を抑止するための十分な罰則を採用し、かつチベットアンテロープの製品の実際の供給源およびチベットアンテロープの状態に関する一般市民の意識向上のための措置を採用する。

d)領土内にチベットアンテロープの部分並びに材料の在庫が存在する全締約国並びに非締約国が、そのような在庫が取引に再利用されることを防止するための登録制度並びに国内措置を採用する。

次のとおりに命じる。

a)事務局は関連締約国、政府間組織、NGOの支援を受け、密猟防止活動の改善、個体数調査の実施、保護戦略の策定、チベットアンテロープの部分および派生物の取引防止を目的として、チベットアンテロープの生息国に資金および技術援助を提供する。

b)常設委員会は事務局の報告書に基づき、チベットアンテロープの製品の違法取引を減らすために、締約国の執行について定期的検討を行い、その結果を各締約国会議で報告する。かつ

次のとおりに促す。

a)チベットアンテロープの製品の加工国は、チベットアンテロープの毛の加工を禁止する努力を続ける。

b)関連する経験並びに技術能力を持つすべての国および領土が、教育と意識向上、密輸のルート並びに方法などに関する法執行、チベットアンテロープの部分およびに派生物の識別のための技法に関し、協力および情報、技術、経験の交換を強化する。

c) 関連する締約国はチベットアンテロープの部分およびに派生物、特にシャトゥーシュの違法取引の規制を支援するネットワーク構築のために連絡場所を指定し、連絡方法の詳細を事務局に提供し、また、適宜、ICPO-インターポールのエコメッセージおよび世界税関機構(WCO)を含む既存の法執行ネットワークを最大限に活用する。 ■

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