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ワシントン条約決議

 
決議10.20 * 個人的に所有される生きている動物の頻繁な越境移動

*第11回、第13回、第14回および
第15回締約国会議の後に事務局により訂正。

条約の第7条3項で一定の状況を除き、第3条、4条、5条の規定は手回り品または家財である標本には適用されないと規定されていることを想起し、

条約は第7条3項で「手回り品または家財」という用語を定義していないため、この用語は締約国により異なる解釈が可能であることを認識し、

第8回締約国会議会合(京都、1992年)で採択された決議8.13(改正)1が、他の適当な方法の使用を排除せずに、取引される附属書Iの種の生きている動物のマーキングのためのコード化したマイクロチップ・インプラントの使用を認識していることに留意し、

条約の附属書に掲げられた種の生きている動物が、コンパニオン又は競技用の動物、および家財としてまたは鷹狩りのために移動される動物を含め、だがそれらに限られず、多様な合法的目的で頻繁な越境移動にしばしば関与することを意識し、

条約の第3条、4条、5条に従い、頻繁な越境移動を行う生きている動物に対して繰り返し許可書および証明書を発給することが、技術上および管理上の問題となり、違法行為を防ぐためにそのような移動を緊密に監視する必要があることに留意し、

条約によって提供される免除が附属書に掲げられた種の生きている動物の国際取引の規制のために必要な措置を回避するために使われないことを願い、

条約の第14条1(a)項は、条約の規定が附属書I、IIまたはIIIに掲げる種の標本の取引、捕獲もしくは輸送の条件に関する一層厳重な国内措置をとる締約国の権利にいかなる影響も及ぼすものではないとしていることを認識し、

条約締約国会議は

次のとおりに勧告する。

a) 第7条3項の「手回り品または家財」という用語は、この決議の適用という目的では、所有者が通常居住する国を本拠とし、そこで登録された個人的に所有される生きている動物を含む。

b) いかなる締約国も、合法的に獲得された生きている動物の個人的所有者がその動物を手回り品または家財として伴い他の国に旅行することを希望した場合、関連締約国間で合意がなされ、所有者の通常の居住地がそのような締約国の領域内であり、その動物がその締約国の管理当局に登録されている場合にのみ、所有権の証明書を発給できる。

c) 管理当局は手回り品または家財である附属書に掲げる種の生きている動物に対し、その生きている動物が申請者によって合法的に所有され、その動物が条約の規制に反して獲得されていないと判断しない限り、所有権の証明書を発給しない。

d) 管理当局は所有権の証明書の申請者に対し、その人物の氏名および住所、およびその生きている動物に関し、種、性別、マーク番号その他の識別手段などのデータを提供することを要求する。

e) 上記b)に従って発給される証明書には、5の欄または決議12.3(CoP15で改正)2で言及された標準書式が使われない場合は別の欄に、次の文言を記入する。「複数の越境移動を許可するこの証明書の対象となる標本は、個人的な非商業的な使用のために所有されており、商業的目的のために輸送してはならない。証明書の所持者がもはやその生きている動物を所有していない場合は、証明書は発給した管理当局にただちに返さなければならない。」

f) この決議に従い発給された所有権の証明書の対象である生きている動物が、もはや所有者に所有されていない場合(逃亡、死、販売、盗難など)、所有権の証明書原本を発給した管理当局にただちに返すものとする。

g) 手回り品または家財として生きている動物に対して発給された所有権の証明書は、その動物の複数の輸入、輸出、再輸出を許可するため、最大3年の期間有効とされる。

h) 関連する締約国は所有権の各証明書を所有者と共に生きている動物がその国境を越えることを許可する一種の旅券として取り扱い、証明書原本が適当な国境検問官に提示された際、検問官は次のことを行う。

 i) 国から国への移動の履歴を示すため、原本を検査し、インク・スタンプ、署名および日付でそれを有効とする。

 ii) 国境で原本を収集せず、それが標本のもとに残ることを許可する。

i) 関連締約国はそのような生きている動物を検査し、それが傷を受け、健康を損ねもしくは虐待される危険性をできる限り小さくするような方法で輸送され、世話されていることを保証する。

j) 関連締約国は手回り品または家財である生きている動物が確実にマークされるかまたはその他の方法で適当に識別され、そのマークが所有権の証明書に記載され、その生きている動物が入国する国の当局が、その証明書がその生きている動物に対応すると確認できるよう要求する。

k) 別の国に滞在中、所有権の証明書によって旅行中の生きている動物が子孫を産んだ場合、証明書の所持者はそのような子孫をそれが生まれた国から輸出し、所持者の通常の居住地である国に輸入するため、条約第III条、IV条、V条の要件を遵守する。所有権の証明書によって旅行中の動物から生まれた子孫については、それが親の所有者の通常の居住地である国に移動した後に所有権の証明書を発給できる。

l) 別の国に滞在中、生きている動物の所有権の証明書が紛失、盗難または誤って破壊された場合、その書類を発給した管理当局のみが複製を発給できる。この複製には可能であれば同じ番号、書類原本と同じ有効期限および新たな発給日を付け、次の文を記載する。「この証明書は原本の真の写しである」

m) 上記e)に従い、所有者は通常の居住地である国の外を旅行する際、手回り品または家財である生きている動物を販売またはそれ以外の方法で移譲しない。

n) 締約国はこの決議に従って発給された所有権の証明書の数を記録し、可能であれば、年次報告書に当該種の証明書番号及び学名を記載する。
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* 第13回、第14回および第15回締約国会議の後に事務局により訂正。
1 事務局により訂正:以前は決議8.13と言及されていた。
2 第13回、第14回および第15回締約国会議の後に事務局により訂正:以前は決議10.2と言及され、後に決議12.3に訂正、そして決議12.3(Cop13で改正)に訂正、再度決議12.3(Cop14で改正)に訂正された。

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