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ワシントン条約決議

 
決議10.9 アフリカゾウ個体群を附属書 I から附属書 II に移すための提案の考慮

(前文省略)

条約締約国会議は

 次のとおり決議する。

a)アフリカゾウの個体群を附属書Iから附属書IIに移すための全提案は専門家パネルによる検討の対象とされ、同パネルは次の項目を考慮する。

 i) その個体群の個体数及び傾向に関する科学的証拠

 ii)これらの個体群の保護と管理及びそれらの状態に対する脅威

 iii)象牙その他の部分及び派生物の取引に関する規制の十分性

b)専門家パネルは次の分野の専門知識を備えるものとする。

 i) ゾウの生態学及び集団生物学

 ii)現場の保護及び管理

 iii) ゾウの部分及び派生物の取引の監視

 iv) 割当量の確定を含む取引制度の確立及び運営

 v) ゾウの部分及び派生物の在庫の保証及び/又は野生生物法の施行

c)常設委員会は適宜UNEP、IUCN、TRAFFICインターナショナル、影響を受ける分布国、関連地域との協議の後、専門家パネルのメンバーを指名する。人数は6人を超えないものとする。

d)選択では適当な地理代表性の必要性を考慮に入れるべきである。

e)提案国はパネルの仕事を容易にし、助言者としての役割を果たす代表者を指名すべきである。

f)常設委員会は専門家パネルを招集するよう事務局に命じる。

g)専門家パネルは:

 i) 都合の良い最も早い日に、だが、事務局から検討する提案を受理した後2ヵ月以内に、また、その後は必要に応じた頻度で会合を持つ。

 ii)可能であれば第1回会合後45日以内に、附属書IIに個体群を移すための各提案を評価する。

 iii)メンバーの中から議長を選出する。

 iv) 必要に応じて技術援助及び支援の提供を受ける。

 v) 特定の作業を個々のメンバーに割り当て、同パネルのための研究を実施するためのコンサルタントを指名できる。

 vi) CITES事務局の正規予算又はこの目的のために締約国から割り当てられた資金から資金提供を受ける。

h)提案国はパネル又はそれが認めたコンサルタントに対し、ゾウの個体群、ゾウの管理、ゾウの部分及び派生物の取引、また、適宜、法施行の手順と活動に関して同国が持つ全データへのアクセスを許すべきである。

i)ゾウ個体群の状態と管理を評価するにあたり、専門家パネルは次のことを考慮に入れる。

 i) その個体群の生存力及び持続可能性と潜在的な危険性

 ii)影響を受ける分布国が実証した当該個体群を監視する能力

 iii)現在の密猟取締り措置の効果性

j)影響を受ける分布国のアフリカゾウの象牙取引を規制する能力を評価するにあたり、専門家パネルは次のことを考慮に入れる。

i)合法及び違法両方の殺害による全収量レベルには持続性があるか。

 ii) 象牙在庫の管理は合法と違法の象牙の混合を防ぐために十分か。

 iii)法施行には効果があるか。

 iv) 法施行及び規制は、他の国からの違法に取得又は取引された意味のある量の象牙が、影響を受ける分布国内で、又はその領域を通り、取引されないよう保証するために十分か。

k)適宜、専門家パネルは次のことも考慮する。

 i)提案国内でのアフリカゾウの象牙以外の部分及び派生物の取引及びそのような取引の規制

 ii)特定された輸入国における象牙取引の規制

l)専門家パネルは検討中の提案の受け入れが、影響を受ける分布国内のそのゾウ個体群及びそれが置かれる環境の保護状態に正の影響又は負の影響のどちらを及ぼすと思われるかも評価する。

m)アフリカゾウの個体群の附属書Iから附属書IIへの移項及びそのような移動に伴う必要条件に関する決定を下すという目的で、締約国は専門家パネルの報告書、特に次のことを考慮に入れる。

i) 影響を受ける分布国におけるそのゾウ個体群の状態

ii) 個体群を有効に管理及び保護するための影響を受ける分布国の能力

iii) ゾウの象牙の取引を規制するための影響を受ける分布国の能力

 決議7.9(ローザンヌ、1989年)-「アフリカゾウに関する専門家パネルへの委任事項及び一定のアフリカゾウ個体群を附属書Iから附属書IIに移すための基準」を廃棄する。

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