ホームワシントン条約についてワシントン条約決議>決議 9.14「アジアおよびアフリカにおけるサイの保護と取引」

ワシントン条約について

ワシントン条約決議


決議 9.14 * アジアおよびアフリカにおけるサイの保護と取引

* 第11回、第13回、第14回および第15回締約国会議で改正。さらに決定14.19および
第61回常設委員会で採択された決定に従い事務局により改正。

いくつかのサイ個体群で急激な衰退が続き、5種中4種で絶滅のおそれがあることを憂慮し、

締約国会議が1977年に、サイ全種を条約の附属書Iに掲載し、1994年と2004年にそれぞれミナミシロサイCeratotherium simum simumの南アフリカとスワジランドの個体群が注釈付きで附属書IIに移行したことを想起し、

すべてのサイの保全と取引に関係する第3回、第6回の締約国会議(ニューデリー、1981年;オタワ、1997年)でそれぞれ採択された決議3.11ならびに決議6.10、および第10回会議(ハラレ、1997年)で採択された決定10.451をさらに想起し、

しばしば困難な状況のもとでサイの管理と保護を成功させたアフリカとアジアの生息国を賞賛し、

さらに、サイの角の使用を規制し、削減するために各国-特に、サイの角の利用が何世紀も前から文化的伝統の一部を形成してきた国-が講じた対策を賞賛し、

上記対策がサイ個体群の衰退をくい止めていないと結論し、

サイの角の違法取引が、生息国と伝統的な消費国のみにとどまらず、世界的な法施行上の問題として知られるに至ったが、法執行のみに力点を置くことではサイに対する脅威は取り除けなかったことを認識し、

サイの角のストックはいくつかの国で今も蓄積され続け、決議6.10の中で勧告されたそれらの破壊の呼びかけは実行に移されておらず、いくつかの締約国はそれをもはや適切とみなしていないことを自覚し、

例えば取引などに関し、一部の国際的措置が意図しない結果をもたらしてきたことを認識し、

サイの保護に対するもっとも効果的なアプローチについては、多様な意見があることを認識し、

サイ個体群への脅威並びにサイの部分や派生物に対する需要がいまだに存在し、サイの十分な安全を保証するための費用が上昇しており、多くの生息国にとって容易に捻出できなくなっていることを憂慮し、

条約締約国会議は

以下のように促す。

a) サイの角のストックを所有するすべての締約国は、それらストックを認識し、マークを付け、登録し、確実に保管する。

b) 全締約国はサイの部分および派生物の違法取引の削減を狙いとする、国内的な取引規制や罰則を含む包括的な法と執行管理を採択および施行する。

c) 事務局並びに他の適切な団体は可能な場合、法律、執行、ストックの管理が不十分な締約国に対して技術的助言と関連情報を提供することによって援助する。

d) 生息国は、違法狩猟の防止と潜在的な違反者の早期発見、および有効な抑止手段の役割を果たす適切な罰則の適用を含め、法執行活動において用心を怠らない。

e) サイの角の違法取引を縮小するために、既存の世界、地域および国内の法執行機構を通じ、また、必要に応じ、そのような機構の創設を通じ、生息国と関与国の間の法執行における協力を促進する。この決議における関与国とは、部分並びに派生物の合法的取引および違法取引、またはそのいずれかに、著しく係わったか、または関与した国またはその国の国民である。そして

f) 関与国は、優先課題として、すべての利用者団体並びに業界と協力し、サイの部分並びに派生物の利用と消費を削減するための戦略を立案して実施し、かつ、IUCNとトラフィックが共同で作成する報告書に盛り込むために、進捗状況を報告する。

常設委員会に対し、サイの部分および派生物の違法取引を終わらせることを狙いとする対策の追求を続け、以下を保証するよう命じる。

a) これらの行動すべてにおいて、それらの有効性の評価および適切な勧告を行う。かつ

b) 介入を導く方針が評価の結果に対応し、それに適応できること。

サイの保全ならびに管理計画の予算を組んでいない生息国に対し、利用可能なすべての専門知識と資源を使い、可能な限り早急にそれを立案し、実施するよう勧告する。

サイについて既存の予算を立てた計画を持つ生息国に対し、可能な限り早急にその計画の実施に向けて努力し、その実施における執行と取引規制措置の適切さを検討するよう、さらに勧告する。

IUCNの種の保存委員会(IUCN/SSC)のアフリカ並びにアジアのサイ専門家グループおよびトラフィックが、締約国会議の6ヵ月前までに以下に関する報告書を事務局に提出するよう勧告する。

a) アフリカ並びにアジアのサイの種の国内および大陸での保全状況、サイの標本の取引、サイの標本の在庫および在庫の管理、サイの違法捕殺事件、執行問題、有効性の評価を付けた保全対策および管理戦略、そして

b) サイの部分並びに派生物の違法使用および消費を終わらせるための関与国による措置

事務局に対し以下を命じる。

a) IUCN/SSCアフリカ並びにアジアのサイ専門家グループおよびトラフィックの報告書を、生息国および関与国に配布し、意見を求める。

b) 報告書および生息国並びに関与国から受理した意見に基づき、適当と思われる場合は、締約国会議で検討するための勧告を作成し、決定の原案を作る。

c) IUCNアフリカ並びにアジアのサイ専門家グループおよびトラフィックが、生息国からの情報を編纂し、それに基づき事務局に報告を行うにあたって、資金面での支援を行うよう、締約国に奨励する。

アフリカ並びにアジアのサイの生息国、関与国、他の締約国、および他のステークホルダーに対し、サイの取引並びに保全に関して事務局に報告するための情報収集において、IUCN/SSCアフリカ並びにアジアのサイ専門家グループおよびトラフィックに、資金面での支援を提供し、協力するよう促す。

アフリカ並びにアジアのサイの生息国および他の締約国に対し、サイの取引並びに保全に関して事務局に報告するための情報収集において、IUCN/SSCアフリカ並びにアジアのサイ専門家グループおよびトラフィックを支援するよう促す。

すべての政府並びに政府間組織、国際援助機関、非政府組織に対して、サイ保全活動、特にサイの違法捕殺を防ぎ、サイの角の違法取引を終わらせる、監視する活動を施行するため、およびIUCNおよびトラフィックが毎回の締約国会議の前に、事務局への報告を有効に実施するための取り組みを実施できるようにするための資金を提供するよう呼びかける。

この決議の目的を達成するために、全条約締約国間での建設的な関与および条約とIUCN/SSCサイ専門家グループとの相乗効果を呼びかける。かつ

以下の決議を破棄する。

a) 決議3.11(ニューデリー、1981)-サイの角の取引

b) 決議6.10(オタワ、1987)-サイの製品の取引 ■

-----------------------------------------------

1 第11回締約国会議の後に削除された。

ワシントン決議一覧へ戻る


もどる
pagetop